建替え現場から
建替え工事進捗リポート(2)~歌舞伎座を地中から支える構真柱
建替え工事進捗リポート(1)で紹介した構真柱(こうしんちゅう)工事。歌舞伎座の敷地内に設置する構真柱の総数は107本。3ヶ月以上の期間を掛け、ようやく工事も終盤を迎えています。
2台のクレーンを使って空中を浮かびながら移動している巨大な鉄鋼の柱が構真柱、右側の写真は今まさに地中に埋められれようとしているところです。
写真では大きさがなかなか伝わりませんが、柱の長さは約30m、太さは約1.2m、重さは約50トン程。この巨大な鋼鉄の柱が地中深く埋め込まれ、歌舞伎座を地中から支えます。
地中で構真柱のまわりを支える「ケーシング」 人がすっぽりと入る大きさ!
これだけの重量物を地中深く埋め込みますが、その時の傾きはミリ単位の精度が要求される作業となります。
熟練工による溶接作業
上の写真は構真柱の溶接作業。構真柱は長さが30mもあるため、工事現場へは2~3分割された形で搬入されます。それを現場で接合するために溶接を行いますが、必要な強度を得るためには何層も溶接を重ねて行う必要があります。箇所によっては10層以上も溶接をくり返すため、何十年と溶接作業を行ってきた熟練工でさえ、その作業を終えるまでに3日間も要する場合があるそうです。
構真柱工事が完了すると、地下躯体工事そして地上の鉄骨建方工事へと進みます。