建替え現場から
サンプル採取
今回は、第四期歌舞伎座から採取された、部材サンプルについてお伝えします。
瓦、石材、木材等は丁寧に取りはずされ、その一部は、今後の様々な用途のため、整然と保存されています。
上の写真は、廻り舞台の円周を囲んでいた、床組の木材(松)です。材木自体しっかりしたもので、狂いもなく組まれていました。
プロセニアムアーチ(舞台と客席を区切る額縁状の構造物)の檜の木材。ちょっと削ると、今もなお、檜のいい香りがします。戦後の厳しい状況の中でも、苦労して良質な木材を集めたことが偲ばれます。
正面玄関や1階東側ロビーで使われていた欄間です。
今まで親しまれてきたこれらの採取部材は、サンプルとして保存され、新しい歌舞伎座に再利用するもの、デザインを継承するものなど、今後検討されていきます。