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今回の浜松から次回の池鯉鮒(ちりう)の宿までの間には、舞坂・新居(あらい)・白須賀(しらすか)・二川(ふたかわ)・吉田・御油(ごゆ)・赤坂・藤川・岡崎と多くの宿場がありますが、食べ物の名物としては新居の鰻・二川の柏餅ぐらいしかありません。2月では柏餅は季節はずれなので、鰻を中心に献立を考えましたが、予算との兼ね合いで、うなぎ豆腐を主菜とし、写真のような献立になりました。
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うなぎ豆腐は精進の鰻蒲焼で、江戸時代に近江の勢田(現在の滋賀県瀬田)の鰻が名物であったところから勢田豆腐とも呼ばれています。作り方は豆腐の水気を搾ってから、つなぎに少量の卵白や小麦粉を加えてよく摺り、八つに切った浅草海苔に塗り、油で揚げてから串にさし、山椒醤油でつけ焼きにしたものです。同じ方法で摺りおろした山芋を浅草海苔に塗って作るものは、せたやき芋と呼んでいます。
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納豆汁は、糸引納豆をたたいたり、摺ったりして加えたみそ汁で、菜や豆腐などを取り合わせ、吸口にきざみ葱やからしを用います。
納豆には塩辛納豆と糸引納豆の2種類があり、塩辛納豆は奈良時代に中国から伝来したもので、現在は大徳寺納豆、浜名納豆と呼ばれています。『和漢三才図会』(1712)には、浜名納豆は最初、遠州(静岡県)浜名で作られたとあり、浜松も納豆にゆかりがあるようです。
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落葉からは、おからに約三分の一の鰹節の粉を加えて油で煎り煮して醤油で調味し、下煮をしたきざみ椎茸、わりぎんなん、焼栗、揚げ麸などをまぜ、落葉の風情を表現した料理。
初夢漬は茄子のからし漬で、「一富士、二鷹、三茄子」の初夢からの命名です。
牡丹餅(ぼたもち)は『東海道中膝栗毛』の弥次郎と北八が、浜松の辺りで牡丹餅を買って食べているので加えたものです。
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