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今月歌舞伎座にいらっしゃったお客様は、ロビーに飾られた絵付の行灯が目に留まったのではないでしょうか?
それは二月恒例の地口行灯(じくちあんどん)です。歌舞伎座にあるお稲荷さんの初午祭りに合わせ、劇場内から楽屋に至るまで地口行灯が吊るされます。
地口行灯は江戸時代より祭礼の際に飾られる、絵と文字を楽しむ行灯です。
地口とは、諺や成句をもじり洒落を作ったもの。昔の人たちはその洒落を競い合い、言葉遊びを楽しみました。
当時の豊かな言葉の感覚は、歌舞伎の世界にも通じるものがありますね。
歌舞伎座の場合、諺などの他にもお芝居に因んだものが多く地口となっていますので、幕間の楽しみに1階ロビーに飾られた地口行灯を、一つ一つ見比べてみるのはいかがでしょうか。
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