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第8回「花篭で学ぶ、歌舞伎座アートセミナー」が開催されました

“重陽(ちょうよう)の節句”9月9日に、「花篭で学ぶ、歌舞伎座アートセミナー」が開催されました。テーマは「もっと知りたい江戸の暮らし ~お芝居から節句まで~ 」。

講師は、時代小説作家の田牧大和さん。
“読書の秋”に相応しいイベントとあって、満員御礼でした!

まずは、節句の話から。
五節句は1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日。「その中で最も重要とされたのが“重陽の節句”。」「邪気を払い長寿を願うため、菊を飾り、菊の花びらを浮かべた酒で祝った。菊の節句とも呼ばれたが、今では、あまり馴染みのないものに・・・。」と田牧先生。

江戸時代、節句の日は休日だったが、「“重陽の節句”に将軍に挨拶にきた大名には、返礼として菊酒が振る舞われました」「菊は金運アップにも!」と先生

会場でも、“菊酒”が振る舞われ、つまみには“枝豆”、「枝豆の食べ方は江戸時代から変わりません」とも。

他の節句についても、3月3日“上巳(じょうし)の節句”では、「お雛様に飾る菱餅は、子どもの邪気を払うため、蓬(よもぎ)を使っていたので、当時の菱餅は緑色だった。」
また、7月7日七夕には、「短冊を下げた笹を、先月のうちに屋根に乗せ(笹の)高さを競った。壮観で綺麗だったのでは。」など、興味深い話が続きました。


休憩時間には、「塩瀬総本家」の豆大福と、薯蕷(じょうよ)饅頭(※)をご用意。
「和菓子屋(の力量)は、薯蕷饅頭でわかると言われています。さすが塩瀬は“天下一品”と言われるだけあって、本当に美味しい」と先生。
※塩瀬総本家の薯蕷饅頭は、すった山芋を用いた秘伝の皮で包んだ饅頭。

後半は、歌舞伎と芝居小屋から。
「桟敷席に来る上客は、芝居茶屋を通じて席を購入していた。桟敷席の後ろに御贔屓の役者絵を飾ったりと、とても華やかだったようです。」と今に通じるファンの様子について。

その他、歌舞伎の顔見世興行や芝居小屋の客席の様子、江戸時代の園芸、隅田川の花火、師走と言われるようになった由来話など、江戸の芝居の楽しみ方や生活・風習についても語っていただきました。

次回「花篭で学ぶ、もっと知りたいシリーズ 第9回」は、10月13日(土)を予定!
テーマは「神田明神」。権宮司・清水祥彦氏を講師に迎え、神田明神の歴史と神田祭について語っていただきます!
詳細は決まり次第、ホームページでお伝えします。


著書の販売とサイン会も好評でした

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