第五回「和菓子を愉しむ会」が開催されました
参加者による金花糖 個性的な作品がたくさん!
今回の講師は東京でただ一人の“金花糖職人”である、株式会社萬年堂の代表取締役鈴木真善さん。
砂糖と水を熱した後、木型へ流し入れて作る砂糖菓子“金花糖”。
江戸時代から慶事菓子として「白砂糖が高価だった為、その名がついた」と鈴木さん。
嘉永年間(1848-54)に京都、大阪から江戸へ広まり「明治に入ってから、高価な祝い菓子から縁日などで売られる駄菓子に」と変化していった歴史に触れ「縁日の夜店では、子どもたちが夢中になった」とも。
各地にはさまざまな形の金花糖があり、「東京ではなんと言っても“招き猫”」。
鈴木さんは、特に親が子を背負う“招き猫”がお気に入り。
「親が子を背負う姿に慈愛の趣を感じます」。
お話の後は、さっそく金花糖作りに挑戦。
約1時間をかけ、個性豊かな“作品”が沢山できあがりました。
“とらや”の薯蕷饅頭「戌(いぬ)」で一服の後、虎屋文庫の中山圭子さん、特別ゲストである菓子文化研究家の溝口政子さんも加わり、「唐津くんち」や金沢の「雛祭り」など、金花糖と縁が深い日本各地の行事、そして海外(イタリア・メキシコなど)にもある砂糖菓子の紹介も。
参加者からは、「作るからには人と違う物を!楽しかった」「形のある物なので、まっすぐな線をひくのも一苦労!」といった声も。大変好評なイベントとなりました。
お茶菓子は干支菓子「戌」(写真左) 色鮮やかな各地の金花糖の展示も好評でした(写真右)