歌舞伎座 花篭で学ぶ『江戸食文化紀行』~「おいしい江戸料理」を開催しました
8月19日(土)歌舞伎座3階お食事処「花篭」にて、「おいしい江戸料理」~“江戸時代はどういう料理を食べてたの?”~を開催しました。
講師は東京家政学院大学名誉教授、一般社団法人 和食文化国民会議代表理事・会長代行の江原絢子(えはらあやこ)先生。
江戸時代の料理書をもとに、江戸に暮らす人々の食生活、当時の料理の特徴や、現代にも引き継がれている「もてなしの心」などを紹介してもらいました。
当時の江戸庶民の日常食といえば、「朝は温かいご飯に味噌汁・菜・漬物、昼は冷飯に煮物や焼き物・漬物、夕飯は茶漬けと漬物といたってシンプル」。「大名といえども、日常食はご飯に一汁二菜ほど」。
その代わり特別な日、いわゆる“晴れの日”ともなれば「お酒も用意され、酒の肴、魚介類などで豪華に」祝い、「いわゆる“ハレ食”は日常とは大きく異なった」と江原先生。
ちなみに、大奥の篤姫(天璋院)の日常食は、「朱塗りのお膳に二の膳付の食事で、精進日以外は魚付き」と、こちらはさすがに豪華だったとのこと。
続いて、寛永二十年に出版された「料理物語」や、材料別の料理書「百珍物」などを紹介。
当時の特徴は、「多様な食材を利用し、菓子以外には砂糖をほとんど使わなかった」
「江戸後期になって甘み(みりん)が登場」など調味料の変化についても説明。
また、“もてなしの心”として「器や盛り方、季節の献立、温かいもの(にえばな)を出す、食べる人の出身地まで気を配っていた。」
最後はお楽しみの食事。
料理書の中から、先生指導で現代風に再現した江戸料理を食べてもらいました。 歌舞伎座厨房料理長より「うずみ豆腐」の食べ方。
「味噌を器に敷き、豆腐とご飯をのせ、混ぜ合わせる。」味噌と豆腐が下にある分、少ないご飯でも見た目が多いように見える当時のアイデアだとか。
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江戸の料理は、「アイデアがあり簡単でおいしいものが多い。是非ご自宅でも。」と先生。「家庭でも簡単に作れる?」「味噌の作り方は?」、「こういう食事、当時はいつ食べた?」など、みなさん「江戸のごはん」に興味津々、再現料理を味わいながら、江戸の食文化を堪能されていました。