「~新藤茂の浮世絵隋談~江戸から明治の花火」が開催されました
貴重な錦絵を間近でみていただきました
講師は、歌舞伎座のカレンダー「歌舞伎絵暦」の企画と解説を担当している、お馴染みの新藤茂先生。
4回目を迎えた今回のテーマは“花火”。
両国橋での花火などを描いた多くの浮世絵を取り上げました。絵を拡大すると“屋根舟”“猪牙船(ちょきぶね)”“屋形船”など、描かれている船も様々。
屋根船の屋根に登り、枝豆を手に花火を楽しむ様子など、臨場感あふれる解説に、当時の様子が目の前に浮かびました。
「江戸の花火は、黒色火薬が使われていたので、炎の色は橙色。明治以降、海外から多くの薬品が入り、青や赤などカラフルになったのが、浮世絵からも見て取れる」と、解説が続きました。
実は開業前に描かれました・・・
花火の他に達磨、福助人形などの紙風船が華やかに宙を舞い、明治天皇も描かれるなど、時代の変化が感じられる作品です。
「実は、開催前に描かれたので、コースが実際は左回りだが、右回りに描かれている」と、裏話も披露・・・。会場からは笑い声も聞こえました。
後半は本物の“初摺”の浮世絵鑑賞会を開催。色鮮やかな作品を1枚1枚お客様の目の前で堪能していただきました。
少人数ならではの贅沢な楽しみ方で、浮世絵が、これまでに無く身近に感じられたイベントになりました。
左:講師の新藤 茂氏 右:夏らしくスイカをイメージした上生菓子もご用意