| お正月を迎えた歌舞伎座の正面玄関には、毎年巨大な鏡餅がお目見えします。約1俵のもち米を使った力作なのですが、鏡開き（1月11日）にはその姿を消してしまいます。彼は何のために登場し、何のために去っていくのか？今回はそんな彼の人生をご紹介致します。 |
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| 彼の出生については、はっきりと解らないのですが、古くは奈良時代にまで遡ります。その丸い姿が、当時『神様が宿る』とされていた銅鏡に似ている事から、『鏡餅』と命名されました。 |
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| この『鏡』には、『かんがみる（※良い手本に照らして物事を考える）』とする意味があり、丸い姿の彼と併せて『家庭円満』を表し、それを重ねる事で『1年をめでたく重ねる』と言う解釈になります。こんなに縁起が良い彼を人々は神様に供えるようになり、いつしか『お供え』の代名詞になるのです。 |
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そして役目を終えた後の『鏡開き』は、『鏡（円満）を開く（末広がり）』大切な日。一世一代の大役を無事こなして舞台を降りますが、これは彼を『神からいただく尊い餅』とし、食する事で神様からの祝福を受けようとする信仰のなごりなのです。
歌舞伎座の鏡開きでは従業員たちに、このお餅の替りに紅白の白玉入りのおしるこが振舞われ大変好評でした。 |
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| 来年の鏡開きには、そんな彼に思いを馳せて、ぜひお餅を召し上がって見て下さい！ |
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