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 歌舞伎座の正面玄関を入って左手、西側の階段を三階まで一気に上がると、カレーコーナーのカウンターの先に、客席へと向かう渡り廊下ふうの通路があります。
 この通路の両サイドはショーウィンドウになっていてますが、今月は、このウィンドウの中に、お正月らしく羽子板がずらりと飾られています。
 一品一品手作りの、「久月人形学院」の生徒さんたちの手による「歌舞伎十八番」を題材とした見事な作品。手の込んだ歌舞伎役者の人形が、それぞれ十八枚の羽子板の上でおどっています。
こんな写真も見つかりました。昭和41年当時のバーの様子です。
カウンターの後ろに見えるボトルの並んだ棚あたりが、上の写真で紹介しているウィンドウになります。
 ところで、今ではもうご存知の方も少ないと思いますが、このウィンドウの辺り、昔はちょっと粋なバーになっていました。洋酒を手に入れるのがままならぬ時代、ここに来ればあらかた楽しめたそうで、外部からも気軽に入ることができたため、有名人、著名人が顔を出すことも多かったとか。
 華やかに並んだ羽子板を眺めながら、当時の状況を想像していただくのも一興でしょう。
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