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今年の桜は予想以上に早い開花宣言となってしまい、もう葉桜になっている所もありますが、雨にも負けず風にも負けず、毎日咲き誇っている桜が歌舞伎座にはあります。
手に持っているこの花びら、実は三月公演の「二人椀久」で降らしていたものなのです。
どうです?もちろん紙で出来ており、本物の桜よりだいぶ大きいですが、舞台ではむしろ本物のように見えますよね。
 
この花びらは「散り花」と呼ばれ、舞台の演出効果に大きな役割を果たしています。
浅草にある造花屋さんが作っており、大道具が仕入れていますが、淡い色具合や形作りに毎回苦心しているようです。
ちなみに、四月公演の「ぢいさんばあさん」でも、「散り花」は大事な役割を担います。
大詰で、久しぶりに再会した伊織とるんを祝福するかのように桜が散るのです。
ふわりと飛ぶ花びらを見ながら、ふたりは何を思うのでしょう・・・。
三月・四月と歌舞伎座の舞台は桜前線真っ盛りです。
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