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当月は十三世片岡仁左衛門追善狂言として、十三世の当り芸を、我當・秀太郎・仁左衛門の息子たちで勤めております。
 
劇場の正面玄関を背に大間左手には、故人の写真を掲げ、お香を焚いて偲ぶ台座を置いてございます。
にこやかに微笑むお顔を眺めると、温かなお人柄と懐かしい名舞台が目に浮かんできます。二階吹き抜けロビーには、思い出の舞台写真も展示致しておりますのでご来場の際にはぜひ足をお運び下さい。
 
ご存知のように十三世は昭和の関西歌舞伎の復興に力を注ぎました。
そして、その“上方の芝居”を後世に伝承する為、90歳までの生涯に多くの書物を残したことでも有名です。
 
折角の機会なので、数冊ご紹介致します。
 
「芝居譚」 河出書房新社
「とうざいとうざい」 自由書館
「菅原と忠臣蔵」「夏祭と伊勢音頭」 向陽書房
「嵯峨談語」 三月書房 など
 
追善狂言をご覧になられましたら、十三世の功績を改めて振り返ってみては如何でしょうか。
命日は3月26日。
当月は、松嶋屋ご兄弟のお父様から受け継いだ芸を心ゆくまでご堪能下さい。
 

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