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三月、十八代目中村勘三郎襲名を祝うように、歌舞伎座では桜が満開!襲名披露興行と桜が重なり、これ以上ない華やかな舞台が連日繰りひろげられています。また『演目の看板』『お弁当処・歌舞伎茶屋』『場内の売店フロアー』など、いたる所で『桜』を目にする事が出来ます。
 
一口に『桜』と言っても、約300種類の品種があるそうです。代表的な『ソメイヨシノ』をはじめとして、『一重』『八重』『菊咲き』『しだれ』『薄墨』…。これを聞いただけで、『お酒と一緒にお花見!』と考えてしまいがちですが、観桜だけでも充分楽しいものですよね!
そもそも『さくら』の『さ』は『稲霊(いなだま)』を、『くら』は『神のいる所』を表わし、その『さくら』を眺める『花見』とは、田植えの準備をする時期に『里にいる冬の神』を山へ帰し、『山にいる田の神』を迎える為に、食べ物や飲み物を持って山に登って一日を過ごした『春山行き』と呼ばれる農耕儀礼の名残と言われています。
私達が、桜を見て何か特別な気持ちになるのは、こんなところから由来しているのかもしれませんね。

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